血糖測定器リブレの使用結果:健康管理におススメ

血糖測定器リブレ 医学/医者関連

血糖値が高いと言われた.今後は血糖値管理しないといけない.

両親が血糖値高いと言われたみたい,,,だけど当の本人はあまり気にしていない様子.どうすれば意識させられるだろう?

●血糖値ってよく聞くけれど,自分で測定できないの?
●血糖値って病院でないと調べられないの?
●糖尿病になりたくない,痩せたり・食事制限したりするのは嫌.そうなる前から血糖値を測定して自己管理したい.
●現に今,糖尿病になりそう,糖尿病と言われた.血糖管理をまじめにしないといけない.

そんな疑問がある方に向けて書いています.『血糖値』は膵臓の病気と思われがちですが,全身の病気です.

私自身は消化器外科医ですが,消化器外科でも血糖値は術後の合併症のリスクを高める,入院期間が長引く可能性があり,血糖管理は非常に大切です.あまりにも血糖値が高すぎると手術をする前に,血糖値を管理してから手術することもあります.

糖尿病は全身の病気であり,様々な疾患のリスクになると言っても過言ではありません.そこで,上記のように自分で血糖測定ができれば未然に血糖値の上昇や乱高下を防ぐことができるかもしれません.

Apple Watchでいつかは血糖測定ができるようになる,,,かもしれないと言われていますが,まだ先なようです.

そこで今現在,持続的に血糖測定が可能な製品があります.それが『リブレ』です.

血糖測定器,リブレの使用結果:健康結果におススメ

まずは血糖値について簡潔に説明.

リブレの前に血糖値やインスリンに関して簡潔に説明しておきます.

血糖値は,体内の糖分の濃度だと考えてもらえればいいと思います.

糖分ってことだから,食事と密接に関係があるということだね.それはよくわかるけど,なんかとりあえず血糖値上がったら食事制限するイメージ.

その知識でも充分です.一歩踏み込んでみましょう.血糖値は,食事をとる=エネルギーを摂取する=血糖値が上昇する,というサイクルで成り立ちます.

その血糖値を管理しているのが,『インスリン』なんでしょ?

そこまで知ってるなんて,すみませんでした.では血糖値を管理するのがインスリン.インスリンはいつ出ているんでしょうか?考えてみましょう.

先ほどの通り,血糖値は食事をとると上昇します.この時にインスリンが分泌され,血糖値を下げる働きをします.この時にでるインスリンをBolus Insulin (追加インスリン)と呼んだりします.

追加インスリン?追加ってことはもともと出ているインスリンもあるの?

その通りです.もともと出ているインスリンのことをBasal Insulin (基礎インスリン)と呼んだりします.寝ている時にもインスリンは出ており,朝起きる時に血糖値を調節してくれています.

●血糖値~インスリンについてざっくり説明~
①基礎インスリン:寝ている間も分泌されているインスリンで,血糖値を常に保とうとする.
②追加インスリン:食事を食べた時に分泌されるインスリンで,食事で上がる血糖値をおさえる.

私たち外科医は,これらの血糖値・インスリンを管理しておくことでの合併症,入院期間,予後に与える悪影響などを及ぼすのを防ごうとします.

血糖測定器:リブレ~持続的な血糖測定が可能~

リブレは,130年以上,160か国以上で10万人を超える【Abott】社が提供する商品です.

血糖値を測定したことがある方はわかるかもしれませんが,血糖値は指先にパチンと針を刺して,少量の血液からその血中の血糖値を測定します.つまり,朝昼晩と血糖測定をする場合には,少なくとも3回は針を刺されなければなりません.

この針を何度もさす医療行為が煩わしく感じられる患者さんも多いはずです.こちらを解決したのが,Freestyle リブレです.

実際に使用してみました

上記のような形で,腕(上腕)に刺して固定することで,間質の血糖値を測定することが可能です.

特徴は以下のようになります.

●血糖測定器:リブレの特徴●
①いつでもどこでも服の上からでも測定可能.👈針を刺す必要が取り付ける時だけで済む.
②水にぬれても丈夫な設計👈そのままお風呂にも入ることが可能.
③14日間連続で使用可能👈データーベースを構築することが可能.
④持続的な血糖測定が可能👈自身の血糖値の時間ごとの推移,血糖スパイクなどを知れる.
⑤スマートフォンで管理可能👈お手軽.

ただこのリブレは,『血液』からの血糖測定ではなく,『間質』の血糖値を測定しています.血液中と間質中の血糖値は相関関係がありますが,多少の時間的なずれが生じます.多少と言っても5-10分なようですが.

実際の臨床の現場で使用してみると,その時間差はほとんどきになりません.むしろ患者さん自身で測定可能で,頻回に測定も可能なので安心感が違います.

さらには特徴④持続的な血糖測定が可能なこと,は非常に患者さんおよび医療従事者にとっても大きいメリットです.なぜならインスリンを使用するような場合,要注意しなければならない合併症は,『低血糖』です.この低血糖が生じているのならば,データとして残すことが可能なのは非常に大きく,個人にあわせたインスリン管理が非常に行いやすくなります.

事細かいカスタマイズされた医療が可能になる1歩ということです.

リブレの保険適応は,インスリン使用している患者さん

ただ保険適応は,ざっくり言ってインスリンを使用している患者さんに限ります.

これが術後の糖尿病患者さんに全例使用できれば,データも蓄積できて,非常に細かい血糖管理が可能なのに...

上記のような悩みもあります.いつかリブレのような針を何度もささずに,持続的に血糖測定ができる機器が術後でも保険適用されれば,煩わしさから解放されると思います.

早く入院中の糖尿病患者さんにも保険適応が追加されれば,いいなと思います.

血糖測定器:リブレをプレゼントすることも可能

リブレは保険適応はなくとも,個人で購入することが可能です.

私自身,先ほどの写真のように個人で購入して試してみましたし,両親にプレゼントして血糖値が改善するように促すこともできました.

私自身が考えるのは,両親や親せきなどにプレゼントするのが健康を促進するという意味でいいと考えています.

お父さんが糖尿病になりそうっていわれたのよ.

糖尿病って言われても,実際何も症状ないし.

このような状態の時に血糖値を測定することを促すことで,血糖値の上昇を意識してもらうことができて,さらには実際に血糖値の改善する様子もモニターすることが可能です.

腕に着けた測定機に,血糖測定器・スマートフォンをかざすだけなので非常にお手軽に管理することが可能です.

ぜひご両親・親戚に一度プレゼントしてみてはいかがでしょうか?始める時には1万円程度かかりますが,それで将来の血管障害(心筋梗塞や脳梗塞),術後合併症などを減らせると考えると,非常に安いものだと個人的には思います.

コメント

  1. yuki より:

    こんばんは

    外科医さんは手術だけじゃなくて、術後管理で内科的なものの見られるんですね。大変。

    私自身、血糖値高め(空腹時で110をちょっと超える)ですが、他の臓器の数値が悪いので
    たくさんのお薬を飲んで毎月のように血液検査しております。
    こういった機器で日々を自分で気軽に把握できればいいのにって思います。
    生活改善の役に立つし励みにもなるのですが。。。

    今の努力が1ヶ月後の血液検査でしかみられないのってモチベを保つのが難しいです
    AppleWatchで気軽に計測できる未来を楽しみにしています。

    • くちゃん くちゃん より:

      いつもブログを読んでいただきありがとうございます.
      特に膵臓切除後は血糖値の変動が激しいため,頻回な血糖測定を行い管理しています.
      将来は入院患者すべてにApple Watchがついている,そんな未来もあるかもしれません.そうなればデータがさらに蓄積され,よりよい医療を提供できる可能性が広がると考えています.
      いろんなデータが自身のスマートフォンで管理できれば,モチベーションにもつながり,励みにもなりそうです!早くDXが進んで欲しいなと思うばかりです.

      • yuki より:

        >DXが進んで欲しい

        健康情報は個人情報でもトップレベルの秘密情報に分類されているので、なかなか難しいのかと思います。

        病院ではカルテ情報がインターネット上に出ないように設計されていると思います
        在宅診療の推進で変わっていくとはおもいますが、そういった事情を考えると推進側(政府、行政、病院)は腰が引けるかと。

        医師の説明を受けるときにカルテの画面を一緒にみて、帰りに紙をもらうのはなんだかなー、
        自分のデータくらいは自分のタブレットに転送してほしいーって、個人的には思いますが、セキュリティ的に一番いい方法なので今は仕方ないですねw

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