医者の科(科目)のイメージ③:呼吸器内科&外科.

呼吸器内科のイメージは水の循環医学/医者関連

前回の記事に引き続き,医者の科(科目)を身近に考えてみようシリーズです.今回は,酸素の交換などを行っている呼吸器系を診察,診断,手術をする呼吸器内科&外科です.

これまでのシリーズは以下の記事になります.興味がある方は是非読んでみてください.

そもそもどんな科(科目)が知りたい,抽象的でいいから総論を知りたい!そんな方はまずこちらの記事がお勧めです.

消化器外科医=道路整備士,として総合病院で働く現役医師が解説していきます.

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医者の科(科目)のイメージ③:呼吸器内科&呼吸器外科.

空気の交換は川の流れのように自然に生じている

呼吸器はガス交換を自然に行う肺・気道(気管)を扱う科

肺は酸素と二酸化炭素を交換するガス交換の場所です.鼻または口から空気が入って,気管を通って肺に到達して,ガスを交換します.

この酸素と二酸化炭素の交換をごく普通に自然と行っています.ごく自然というのは意識をすることなく,ということです.

ざっくりとした説明になりますが,肺炎になったり,胸水が貯まったりすると,その肺は使えなくなるためガス交換能力が落ちます.これが息切れの原因になります.

ただすぐに息切れが来ては困るので,右と左に一つずつ肺は存在しています.片方が機能しなくとも,もう一方が正常に機能していれば何とか生きることは可能です.ただガス交換能力は単純計算1/2になるわけですから,息切れが来るのは容易に想像できると思います.

医者の科(科目)のイメージ③:呼吸器内科&外科のイメージ=水道管理

呼吸器はガスの交換を診察する科とお伝えしました.そしてそのガス交換はごく自然に行っているものです.これを日常生活に当てはめて考えてみると,これは水道管理になります.

まず空気がこの地球上には存在していますが,その空気=自然界の水と考えてもらえればと思います.かみ砕いて説明していくと,空気の中には酸素だけではなく,窒素や二酸化炭素も含まれています.自然界の水も不純物などを数多く含んでおり,100%綺麗とは言えません.

そして空気の中でも酸素を取り込み,ガスの交換を行います.これと同様のことが,自然界の水も上水道で行われ,私たちは生活で蛇口を捻ると当たり前のようにきれいな水を使用できるわけです.

空気=川,酸素=生活用水,みたいに考えればいいんだね!!

そうです!そして下水道になるとそれは?

下水道=二酸化炭素って考えればいいんだね!!

下水道で処理され,再度自然界に戻っていく.植物が光合成を行い二酸化炭素を酸素へ変化する,この過程と同様で空気は循環しています.

この循環がうまくいっているのかを点検しているのが,呼吸器内科&外科です.呼吸器内科は主に上下水道で日々の点検を行っています.きちんと川から水が届いて,生活用水として届けられているか?水の量が減っていないか?もちろん水ですから,一部分に故障があってもすぐに流れが止まるわけではないです.ただ一部分に故障があると効率は悪くなります.こういったことを見逃さないように点検しています.

一方で呼吸器外科は,上下水道に障害物(=癌)がないか?川の流れが完全に明後日の方向(=気胸)に行っていないか?などを観察して,取り除いたり,修復したりしています.

●医者の科のイメージ③: 呼吸器内科&呼吸器外科=水道管理●
呼吸器内科:上下水道の点検.川からの水がきちんと集まってきているかを点検.
呼吸器外科:上下水道に自然には治らない障害物がないか?水が根本的に逃げていないか?などを点検・修繕する.

ちょっと難しいですが,呼吸器内科は薬やそのまま時間が経てば直るものを見ており,呼吸器外科は何らかの手を加えなければ直らない上下水道の処理をしているということです.

大部分の肺炎は肺の一部がやられてしまい,その部分でガス交換ができなくなるため,呼吸が苦しくなります.ただ多くの場合は,自分で痰を出したり,抗菌薬を使用したりで,時間経過とともに改善してくることがほとんどです.

一方,悪性腫瘍である癌は,時間が経過しても治りません.人の手を加えて(=手術)取り除く必要があります.また気胸と呼ばれる空気が肺から漏れる状態も,その空気を出してあげなければ治りません.ぶすっとさして空気を出す(=胸腔ドレナージ)が必要になります.

土砂などで一時的に川の流れが一部分止まってしまった=肺炎(その箇所だけガス交換不可)
②下水道が詰まった=窒息 or 無気肺(=痰が体から出せずに水の循環が止まってしまうと同じ)
③地震などが生じて自然には川の流れが直らない=腫瘍,癌など(人の手を使って治すしかない)
④水溜りがはじけて,外にあふれ出て使えなくなった=気胸(肺の外に出てしまった空気は使えない)

風邪に関しても同じことなの?風邪だと特に息が苦しいとまではならないけれど,気管や肺がやられてる状態だよね?

風邪に関しては,いつもより川の中の不純物が多い状態になります.水道の循環自体は問題ないけれど,若干いつもよりは頑張って稼働してもらわなければならない状態となっています!ただ時間経過とともによくなってくることがほとんどです.

そうかー!風邪で微熱がでたり,咳がこんこん出るのも,体が少し頑張っている状態なんだね.

コロナウイルス(COVID-19)については?

現在全世界で猛威を振るっているコロナウイルスについても考えてみます.コロナウイルスも風邪同様,川の中に不純物が紛れ込んでいる状態にはかわりありません.ただこの不純物がドブやヘドロといった状態になるわけです.

こういったドブやヘドロを完全に処理しきるほどの上水道はなく(免疫,抗体が確立されていない),耐えられない状態になるわけです.

そしてみんな普通に生活用水として使っているのですが,実はその中にドブやヘドロが非常に小さい,眼に見えない状態で紛れ込んでおりばらまかれている.

コロナウイルスは,こんな状態なのかなと思います.

医者の科(科目)のイメージ③:呼吸器のまとめ

最近シリーズ化して書くようにしているこの医者の科のイメージ.呼吸器は空気という眼に見えないものをごく自然に扱う臓器を診察しています.それゆえに,どう説明するべきか?いい例えがないか?に苦労しました.

少し難しくはなりましたが,呼吸器は水の循環をみて,みんなが安心して生活用水を使えるように点検・修繕しているのだと理解してもらえればと考えます.その水の循環が,どういう風に障害されているのか,その障害=病気になります.

病気を聞いてよくわからない時も,川の流れで考えてみると・・・と置きなおしてみると少しはイメージが付きやすくなるかもしれません.

今回は以上になります.少しでも参考になれば幸いです.

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