先生,毎日病院来て,いつ休んでるの?
毎日毎日病院来て,体調こわしさないの?
よく患者さんから言われる言葉です.
確かに客観的に考えると医者は病気の原因などを知っているため,病気にならなさそうと思えるかもしれません.
医者で仕事を休んでいる人はあまりいないのは確かです.
医者は忙しいけれど,あまり休んだり,病気にならなかったり,元気な人が多い印象です.
現役の医者が,医者は病気にならない理由を考えます.
医者は病気にならない?医者の健康方法に何か特別なことがある?
医者が病気にならなく見える理由①:病気の原因を知っている.
病気の原因を知っているというのは病気にならない,ということはあるかもしれません.
ちょっと違和感を覚えると,お酒を控えたり,脂っこいものを控えたりします.
膵臓の炎症,急性膵炎はお酒が原因のひとつです.
そのため飲みすぎて,お腹に違和感などを覚えると,そこでお酒をやめることもあるかもしれません.
要するに,病気になっても軽症で済んでいる可能性があります.
風邪になったらウイルスが原因なので,すぐに手洗いうがいをいつも以上にするということです.
病院に行くことなく,その間のタイムラグがないため,軽症で済んでいる可能性があります.
医者が病気にならなく見える理由②:仕事で疲れ切って寝る.
あー、今日は仕事に没頭してあっというまに夕方!もう少し仕事したら帰って寝よう.
医者という仕事をしていると,仕事に没頭して『時間を忘れる』ことが多々あります.
これは医者という仕事のいい面だと考えていますが,仕事が単調ではなく,毎日変化があります.
同じ手術でも,人の体のため微妙に手術の内容に違いが出たり,昨日までは経過が順調だった患者さんの状態が悪くなったり,と毎日毎日変化の連続です.
その変化にいち早く気付けるように,勉強勉強を重ね,日々を過ごしています.
そのため,気が付いたら一日が終わっている,そんなに仕事に没頭することもあり,その帰宅後は,明日の仕事のために全力で寝る.そんなことも健康な理由なのかもしれません.
全て出し切って,全力で寝る.体育会の部活動の後の翌日みたいな感じです.これは医者として恥ずかしいですが,非科学的な理由です.(笑)
医者が病気にならなく見える理由③:病気になると担当患者に迷惑がかかる
自分が風邪になれば,入院している患者さんに迷惑がかかります.このため健康管理に気を付けている医者も多いです.
しかも,入院している人は何かしらの病気を抱えているわけですから,それにさらに追い打ちをかけてしまいます.
それで一気に状態が悪化するとは限りませんが,できる限り防がなければならないことです.
医者が病気にならなく見える理由④:周囲に意識の高い人が必ずいる.
毎食タンパク質を15-20gは必ずとるようにしてる.
毎日ランニングをするようにしてる.
こういった健康意識の高いの人が周りにいることが多いです.そのような人と一緒に仕事をすることで自然と触発され自分自身も健康を保とうとします.
これは医者に限らず,その他の職場でもそうかもしれません.
医者が病気にならなく見える理由⑤:医学的に必要があるならば積極的にする
これは予防接種などが例として挙げられます.
近年ではコロナウイルスのワクチンが普及してきています.そんな中で副反応(=副作用)が怖く摂取しない方もいるのではないでしょうか?
ただ医者の場合は,予防接種をしなかった場合にどうなるかを直で経験したり,医学知識として予防接種をしないメリットよりも予防接種をするメリットが上回ったりで,判断します.
予防接種を打ちたくないから打たない.このように言われる医者は見たことがないです.
副作用はしんどいけれど,打っておかないとな.
上記のように言われる医者ばかりです.
まとめ:医者は病気にならない?特別なことは病気を知っている.あとは他の人と変わらない.
医者が病気にならないかをまとめてみました.
正直,理由①の病気を知っているからはやめに対処できる以外は,医者でなくとも多くの人が実践していることかもしれません.
逆に言えば,それほどまで日本の予防医学は発展しているということだと思います.
医者だから病気にならないのではなく,多くの人が病気にならなくなってきていると思います.
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