●積立同様の銘柄を購入しようか迷っている.
●一般NISAで購入した具体的な銘柄を知りたい.
一般NISAはつみたてNISAよりも非課税枠が多く非常にお得に感じる制度です.
以前の記事でも書きましたが,一般NISAは実は結構難しい投資になります.非課税枠が多いだけでお得と感じているのであれば,下の記事もまずはおおすすめです.
一般NISAはつみたてればいいわけではないので,個別株に投資した場合その出口戦略も考えておく必要があります.2021年から米国&日本株高配当投資を行っている医師が説明します.
一般NISAで個別株投資!出口戦略もあわせて紹介.
一般NISAの非課税枠を最大に生かす4項目を満たす株の選定.
一般NISAの非課税枠を最大限生かすために,以下を検討しておかなければなりません.
- 非課税枠は5年のため5年間保有できる株を購入する.
- 5年後に購入金額よりも株価上昇が期待できる株を購入する.
- 外国税,米国であれば10%の税金がかかるため,非課税枠を使うには日本株.
- 日本のETFは米国株ETFみたく期待できない.
最も投資で儲けるためにはこの条件を全て満たす必要性があります.はっきり言ってむりげーです.
この4項目を満たすのは,余剰資金があるからといって一般NISAに変えた投資歴の浅い投資家には難しいと思います.もちろんこれには私も含みます.
かといって,120万円全てをキャピタルゲイン目的に振って,2倍,つまり240万円にするなんて投機性の高い投資もかなりの勇気が必要かと考えます.
できれば配当金を非課税でもらいながら,再投資.5年間は配当金を非課税でもらって,その時に株価が上昇していればいいな.
どちらかと言えばこちらの考えの方が,毎日投資のチャートとにらめっこせずに済みますし,心も安定するのではないでしょうか?
こういった銘柄選定のためには,累進配当を知っておくべきかと考えます.
累進配当
累進配当とは,一言で言ってしまえば『増配』を約束します,と宣言した方針です.もちろん持続的な利益成長にあわせてにはなりますが,少なくとも減配の可能性はとても低い,と言えるでしょう.
そういった,累進配当を宣言しているの銘柄があり,それが①三菱商事,②三井住友フィナンシャルグループ,③伊藤忠商事,などです.
累進配当銘柄①;三菱商事
当ブログでもたびたび押している銘柄のひとつです.商社株の雄と言われる三菱商事は高配当かつ累進配当です.
三菱商事は対外に向けて累進配当政策を宣言している投資銘柄です.三菱商事のホームページをのぞいてみると,利益目標を9,000億円に設定し,配当性向35%とするならば200円の配当金になります,と中期経営戦略に書かれています.
この三菱商事がいう配当性向35%で200円の配当金は,2021年度の配当金見通しが142円ですから,まだまだ増配が期待できる,増配しますよということにほかなりません.
実際,2016年からの配当金推移は以下になっています.
- 2016年度 80円
- 2017年度 110円
- 2018年度 125円
- 2019年度 132円
- 2020年度 134円
- 2021年度 142円
安定して増配してくれていますね.今後も増配に期待も持てるし,投資するには十分かと考えます.
さらには2022年に入ってからは原油高などもあって,コモディティ価格が非常に上昇しています.三菱商事はこういった資源高の恩恵を受ける株ということもあり,現在株価が右肩上がりに上昇しています.
さすがにここまで上がると,怖い,という感情がありますが,今後も原油高などはしばらく継続すると考えられていますので,比較的高値で推移するのでは?と個人的には考えています.
私自身,実際に三菱商事の株を購入していましたし,今年度の一般NISAの枠でも三菱商事の購入を行いました.
累進配当銘柄②;三井住友フィナンシャルグループ
今現在でも配当金190円と配当利回り5%もある三井住友FGです.この配当金は非常に魅力的ではあります.
三井住友FGも累進配当を打ち出しており,配当性向40%を目指した累進配当になります.2019年3月で配当金190円,配当性向37.0%ですからまだ増配の余地は十分に残っています.ただ2020年は配当性向50%, 2021年は配当性向46%になっており,ここからの業績次第といえるでしょう.
これまでの配当金実績は以下の通りになります.
- 2016年度 150円
- 2017年度 170円
- 2018年度 180円
- 2019年度 190円
- 2020年度 190円
- 2021年度 200円
こちらも配当金実績で減配なく増配してくれており,安心できますね.
5年間最大限の配当金を得たい!ということであれば,今現在の配当金額も多く,これからも業績次第で増配の可能性のある三井住友FGは累進配当の中でも第一候補になると思います.
ただ私自身は,デジタル人民元・デジタルドルなどいわゆるCBDCが議論されている中で,銀行株をNISA枠で長期保有は考えられないと思っている人間です.
もちろんCBDCが確立されるのは5年以上後かもしれませんし,確立されたとしても銀行業は何らかの形で継続すると思います.でなければ大量の雇用が失われることになるためです.そして日本のような解雇制度が非常に厳しい制度では銀行業の全ての倒産,とくに大手銀行の倒産は考えにくいとは思っています.
しかしながら,5年度にCBDCが確立される話が出てくれば,株価は暴落する可能性もありますので,一般NISAでの購入は見送りました.
累進配当銘柄③;伊藤忠商事
三菱商事同様の商社株ですね.業績としてもかなりの好業績をたたき出しています!
三菱商事同様に2022年は株価も上昇していますし,増配予定でもあります.以下に配当金推移を示します.
- 2016年度 55円
- 2017年度 70円
- 2018年度 83円
- 2019年度 85円
- 2020年度 88円
- 2021年度 110円
特に2021年度は配当金110円に対して配当性向21%程度ですからかなり安定しています.配当性向30%を目指した累進配当制度ですから,今後の増配もかなり期待できます.
今後最も長期保有をする,5年でなく10,15年と保有してもいい,そんな場合には候補になるかもしれません.
ただ私自身は今現在の配当金額・配当利回りが,三菱商事よりも劣ることから,5年という期間で考えた場合は,三菱商事の方が利がある・投資目的にあっていると判断して投資をしていません.
ただNISA枠ではなく,特定口座であれば,ちょこちょこ買い付けを検討したい株のひとつでもあります.
累進配当を打ち出してないものの,増配を続ける銘柄たち
有名どころで言えば,NTT, KDDI,などの通信株,さらにはオリックスや三菱HCキャピタルになります.
増配銘柄①:NTT(日本電信電話)
2003年から11期連続となる増配を継続しています.累進配当政策を明言してはいませんが,『継続的な増配の実施を基本的な考え方とし,自己株式取得についても機動的に実施する』と株主還元に関する基本方針を打ち出しています.
さらには『長期保有の株主の資産形成にあたっても,魅力のある株式でありたい』とありますので,積極的な株主還元がうかがえます.
2021年度は年間115円の配当額を予定されており,増配してくれています.
NTTは私自身も購入している株になります.詳細は以下の記事をどうぞ.
増配銘柄②:KDDI
KDDIもNTT同様通信株で,『持続的な増配を目指す』と配当方針を明記している株です.こちらは20期連続増配予定になっており,2021年度の年会配当金は125円となっています.
100株でもらえる株主優待:カタログギフトも非常に魅力的です.
NTT同様,携帯電話は今後も必ず必要と考えられるため長期保有に向いた株です.NISAにおすすめと言える銘柄でしょう.
増配銘柄③:オリックス
オリックスは,株主優待を中止しないといった宣言をしていたのも記憶に新しいです.
配当だけでなく,株主優待も魅力的な株ですね.オリックスに関しては以下の記事にまとめていますので,気になる方はチェックしてみてください.
増配銘柄④:三菱HCキャピタル
三菱UFJリースと日立キャピタルが合併してできた会社ですね.
三菱UFJリースは,2012年から2021年までずっと増配を継続してきました.そして三菱HCキャピタルとして2022年は年間配当金26.0円と増配の方向性となっています.
ただ同じリース企業として増配銘柄③のオリックスが存在しており,なかなか投資を悩みます.オリックスよりも配当利回りは高く,純粋に配当金だけが欲しく,リース企業に投資をするなら選定する銘柄になるかもしれません.
一般NISAで個別株投資は一括購入の方が非課税期間を長期利用可能.
累進配当や増配銘柄に投資をすることを決めたら,続いては購入は一括購入が非課税期間が利用できるため望ましいと考えています.
できる限り株価の安い時に購入して,値上がりしてほしい.これはすごく当たり前でだれしも望んでいることです.ただそれでじっと待っていて,配当金をもらうまでに購入できなければ本末転倒になります.
日本株の場合,多くは3,9月の年2回配当のことが多いですから,年が明けて3月の権利付き日までにNISAの非課税枠120万円を使い切るのが最も非課税枠の恩恵を受けられます.
5年という短い期間,つまり10回しかない配当金非課税期間を最大限活用できるようにしましょう.
やはりそれでも一括購入は,投資➡投機になりうる危険性をもっていること理解した上で行いましょう.
一般NISAの出口戦略
インカムゲインを得るために,基本的には5年間は放置です.
出口戦略として考えるのは,5年後どうするか?ということになります.こちらに関しては今現在決めている方針をご紹介いたします.
また5年間保有しない方法もあるとは思いますので,あわせてご紹介します.
出口戦略①:株価が購入金額よりも上回っている.
5年後の株価が購入金額よりも値上がりしているのであれば,そのまま特定/一般口座に変更してもよし,売却してもよし,になると思います.
そしてその時は新一般NISAになっていると考えられるので,新規購入銘柄で122万円を運用する.
これが最も理想的な出口戦略と考えています.
出口戦略②:株価が購入金額よりも下回っている&業績は好調
5年後の株価が下落している場合は,業績も判断材料になると考えています.もし購入した株の企業業績が好調であるならば,ロールオーバーを使用し,非課税期間を延ばす戦略です.
さらに5年のうちで購入金額よりも値上がりを期待する.こういった投資戦略になります.
さらなる悲劇を生む可能性もありますが,企業業績にかけて保有を継続します.
出口戦略③:株価が購入金額よりも下回っている&業績は低迷
最も考えたくないケースになりますが,この場合は,あきらめて特定/一般口座に移す,または,損切りするという流れになる考えられます.
もらえる配当金額以上に損する可能性もあります.ただ業績が低迷しているのであれば,そこからの値上がりは厳しいと考えられるため,早めに切ってしまう,ということになります.
出口戦略④:5年保有しない.値上がりしたら売却.
これまでの出口戦略①-③とは違い,途中で売却してしまう方法です.これもどれほど値上がりしたら売却にするのかを決定しておくといいと思います.
例えば,配当金が100円だとすれば,5年でもらえる配当金は500円です.なので,値上がりが5年でもらえる配当金以上になっていれば売却するのも戦略のひとつです.
なんだかそれほどまでに非課税期間を生かせておらず損した気分になるかもしれませんが,確実に負けない戦略であることは確かです.
一般NISAで個別株投資.出口戦略は自分で決めておくべき.
繰り返しになりますが,一般NISAは難しいです.非課税金額が多く,そちらに気を取られていて始めたはいいものの,損する可能性も十二分にあります.
米国株ですら5年後であれば,確実に値上がりしているかどうかわからないと思います.さらにはこれが日本の個別株となればなおさらです.
自分の投資目的にもよりますが,つみたてNISAよりはリスクをとって早くお金持ちになりたい.そのような投資目的ではないと難しいと思います.
一般NISAをする場合は,よくよく考えて投資すべきだと自分自身実感しています.5年後にいい未来が待っていることを今は期待しています.
一般NISAで米国株投資してロールオーバーも戦略としてあり.
配当金でとられる10%の課税を無視して,10年間長期運用するのもありだと考えます.特に米国の優良ETFであれば,10年後に値上がりしている可能性は日本株よりも高いと考えられます.
やはり考えれば考えるほど難しい.正解は完全に自分の投資目的になると思います.
参考になれば幸いです.
コメント
こんにちは。
一般NISAに移行されたんですね、
私も一般NISAが開設されたんですが、投資先が決まらない&弾不足、でまだ入れてないです。
個別株を選定する時間があまり取れず、おすすめされてるものを中心に見ているのですが
これで負けたら後悔するだろうな、って思うと、自分で選んで決めたいかな。。。
出口戦略は④、5年という期間限定であれば10%上昇したら売ってしまいます。
そして次を狙う。5年間で何回転するかしら。
逆に下がったら長期保有に移すので(損きり苦手)、適度に優良じゃないと、
と思うと余計慎重になってしまいます。困った。
いつもブログを読んでいただきありがとうございます.
一般NISAは本当に難しいですよね.しっかり悩まれて自分の投資の目的にあった投資先が見つかればいいですね.
私自身,日本株に投資をしましたが,5年後の値上がりを考えると米国の方が可能性あるかも.そんな気持ちもあります.